厳しい寒さが作り出した氷の芸術 三十槌の氷柱
三十槌の氷柱(みそつちのつらら)
自然は時に思いがけないアートを生み出すことがある。埼玉県の山奥に冬限定の天然アートの展示場と呼べる場所がある。荒川の源流に近い岩場に出現する三十槌の氷柱だ。
川辺にある岩の表面を滴り落ちる水が凍り、無数の巨大な氷柱となったもので、天然の氷のオブジェといった感じだ。
見頃を迎えるのは、1年で最も寒さの厳しい1月中旬から2月中旬頃にかけて。巨大な氷柱は、夜になるとライトアップされ、あやしい光を放つ。ライトアップにより、昼と夜で全く違った風景を楽しむことができる。
三十槌の氷柱。幅30mにわたって天然の氷柱が並ぶ。高さは10mにおよぶ。
まさに天然の芸術。
こちらは天然氷柱の上流の崖に水を流して造られた人工の氷柱。幅55m、高さ25mと、より大きなスケール。
昼間の氷柱を見た後、ライトアップの時間までしばらくここで待機。
カフェウッドルーフで秩父のB級グルメ「みそポテト」をいただいた。ポテトのてんぷらに味噌がかかっていて、つまようじを使ってたこ焼きのような感覚で食べられる。
日が暮れたので、たき火で身体を温めてからライトアップを見に行った。
天然氷柱のライトアップ。
次から次に色が変わっていく。
人工氷柱のライトアップ。
照らされた氷柱が川に映りこむ。
三十槌の氷柱へのアクセス
●西武秩父駅から西部観光バス「三峯神社」行き急行バスに乗り約50分、「三十場」バス停で下車。徒歩約10分。
●秩父鉄道の三峯口駅から西部観光バス「中津川」「大滝老人福祉センター」行きに乗り、「宮平」バス停で下車。徒歩15~20分。
●関越自動車道花園ICから国道140号線を秩父方面へ向かう。約50km、所要時間は1時間15分~1時間30分。
感想・気づいたこと
●場所は、ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場直下の荒川河川敷。
●氷柱が現れる時期は天候や気温の影響により年によって異なるので、行く前に秩父市やウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場のサイトなどで状況を確認してから出かけたほうがよい。
●2015年のライトアップは、1月17日~2月15日まで行われた。今年のライトアップは終わったが、昼間はまだ氷柱を見ることができる。
●駐車料金は普通車1台500円。
●氷柱が見える場所は、雪が積もっていたり凍結しているところもあるので、転倒しないよう十分な注意が必要。
●氷柱はけっこう大きくて一見の価値あり。昼間もいいが、夜のライトアップではまた違う趣がある。天然の氷柱と、人口の氷柱の2カ所で見ることができる。
●自分が行った日は、2015年のライトアップの最終日だった。日没後もウッドルーフカフェが営業していて、あたたかい食べ物や飲み物が売られていた。建物の外でたき火がたかれていたので、暖を取ることができた。昼も夜も多くの見物客が来ていた。
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