栃木県宇都宮市 大谷公園と巨大な平和観音
大谷公園
大谷公園のある場所は、元々は大谷石を産出する採石場だった。世界平和を祈念した平和観音がつくられた後、昭和31年に開園した。参道の岩壁には、天狗が投げたという伝説が残る「天狗の投石」や巨大な石臼のような「スルス岩」などの奇岩がある。大谷公園は、園内に巨大な平和観音、採石場跡、奇岩などがあり、独特の景観をもつ公園だ。
平和観音
大谷石の採石場跡に立つ、温和な表情をした巨大な観音像。岩壁に彫られており高さ27m、顔の長さ5m、鼻の長さだけでも1mある巨大な像。戦没者の慰霊と世界平和を祈念して昭和23年より6年の歳月をかけて手彫りで製作され、昭和29年に完成した。
観音様の左側にある階段を登ると、胸の高さのところにある展望台に行くことができる。そこからは名勝に指定された御止山(おとめやま)や大谷寺をはじめ、大谷の景観を一望できる。
高さ27mの平和観音。
顔の長さだけで5m。優しそうな顔をしている。
胸の高さのところに展望台がある。そこから見上げた観音様。
展望台から見た大谷寺(大谷観音)。
奇岩群(スルス岩・天狗の投げ石)
大谷の人たちは、大谷地区にある奇怪な形をした岩に名前をつけて呼んでいたそうだ。大谷公園の中には、岩の中央部に横に亀裂が入り臼のような形をした「スルス岩」と、大谷の南にある戸室山に住んでいた天狗が大谷に向かって投げた巨石が、崖の上でバランスを保って止まっているという伝説がある「天狗の投げ石」という岩がある。大谷には他にも「鶴岩」「亀岩」「兜岩」「ダルマ岩」などの奇岩がある。
スルス岩。
天狗の投げ石。
大岩壁。
大谷公園・平和観音へのアクセス
●JR宇都宮駅西口の6番バス乗り場から関東バスの大谷・立岩行きに乗り、「大谷観音前」バス停で下車。所要時間は約30分。バス停から徒歩すぐ。
●上記のバスは東武鉄道の東武宇都宮駅を通るので、東武宇都宮駅からも乗ることができる。
感想・気づいたこと
●大谷公園は無料で自由に入ることができるし、平和観音も無料で見ることができる。
●平和観音はかなり大きい。階段を登り展望台に上がることができる。
●近くには大谷寺(大谷観音)や大谷資料館などの見どころがある。大谷資料館では、地下に広がる大谷石の採掘場の跡を見学できる。巨大な地下空間が広がっており、見ごたえがある。
関連する記事
大谷石に関連する記事
あわせて読みたい記事
鎌倉の大仏様の胎内に入ってみた - 一度は行ってみたいとっておきの名所を訪ねる旅
房総半島 鋸山の山頂から見る絶景・日本寺の「地獄のぞき」と「日本一の石の大仏」 - 一度は行ってみたいとっておきの名所を訪ねる旅